48│2020年11月22日 降誕前節5 王の職務

週    句

腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい。
ルカによる福音書12:35
説  教  「王の職務」 

ミカ2:12~13、黙示録19:11~16、マタイ25:31~46、詩編50:1~6。
ミカ書1~3章は、紀元前8世紀に活動した預言者ミカの言葉に帰する部分が多いと言われていますが、この2:12~13は捕囚期の無名の預言者の言葉であろうとされています。「イスラエルの残りのものを呼び寄せる。…牧場に導いてひとつにする」と、捕囚の民が祖国に帰還する希望が語られます。ミカの時代も、王国自体が存亡の危機に立たされていく困難なものでありましたが、同時に繁栄の裏で社会内部の腐敗や不正義が横行し、貧富の格差が増大した時代であったとも言われます。預言者はそのような混乱した社会に対して毅然とした批判を語ってもいきます。
神殿の境内で当時の権力者たちの偽善を厳しく批判した主イエスは、その後神殿を後にして、弟子たちの前で教えを語られます。マタイによる福音書におけるイエスの最後の説教の結びの箇所が25章後半です。
「最も小さい者の一人にしたのは、私にしてくれたことなのである」の「最も小さい者」とは、福音書の意図するところでは当時の伝道者を指すと言われます。小ささの中に身を置き、使える働きをなす者たちを受け入れる者たちに祝福が約束されるとの言葉です。そのことを踏まえつつ、今「最も小さい者」とされてしまっている人々に仕える働きが、主イエスに仕える働きであると受け止める時、今日の教会、キリスト者の宣教のあり方が問われる主の教えの言葉として響いてくるのではないでしょうか。
この地上において人と出会い、小さくされた人々、貧しくされた人々と出会われ、共に生き、共に歩み神の国のあり様を伝えられた主イエス・キリスト。迷い、散らされた存在を「牧場に導いてひとつにする」(ミカ書2:12)方、真の王としての救い主が私たちのところにおいでくださるという希望を胸にし、この方が教えられた愛に根ざし、仕える働きに一人一人がもう一度召し出されていることを心に刻み、歩み出したいと思います。
「礼拝と音楽」より